恐怖とは、心が危険を察知したときに体に感じる反応です。恐怖は、単に「戦うか逃げるか」の反応に備えるための、体内のエネルギー運動です。誰かや何かに物理的に襲われるなど、実際に生存の脅威がある場合、この恐怖のエネルギーは、身体によってその脅威を撃退したり、そこから逃げたりするために使われるのです。しかし、ネガティブな思考によって「幻想的な」恐怖を作り出した場合、その瞬間は戦うことも逃げることもできないので、生み出されたエネルギーは使い切られることがありません。この場合、エネルギーはネガティブなエネルギーとして体内に蓄積され、さらにネガティブな思考を引き寄せて、ネガティブな現実を作り出してしまうのです。
恐怖に意識を向ける
恐怖を個人的なものだと決めつけないでください。ネガティブな思考パターンは、恐怖を引き起こします。体内に蓄積されたネガティブなエネルギーは、ネガティブな思考パターンを引き寄せ、恐怖を生み、その恐怖はさらにネガティブなエネルギーとして体内に蓄積され、あなたの中で悪循環を生み出します。恐怖を解決しようとすると、ほとんどの人が無力感を感じてしまうのはこのためです。
恐怖を解消する秘訣は、恐怖について「考える」ことをやめ、ただ純粋な意識の光を当てることです。恐怖に「集中」する必要はなく、ただリラックスした意識でいることです。意識は非常に創造的な力であり、心の機械的な知性とは異なるタイプの知性を用います。ですから、恐怖を識別する代わりに、ただそれに気づいていることです。恐怖を整理しようとせず、ただ恐怖に気づき、エネルギーがあなたの空間を移動するのに任せるのです。目覚めていましょう。目覚めとは、私が使っている言葉では、意識との「同一化」がない、リラックスした注意の状態を指し示すものです。
恐怖は個人的なものではない
あなたの本当の姿は、純粋なポジティブな振動であることを理解する必要があります。言い換えれば、あなたは、喜び、愛、平和の感情に似た純粋なポジティブな振動を持つエネルギー力なのです。あなたの自然な振動には、恐れはありません。ですから、恐怖はあなたの本当の人格ではありません。すべての恐怖は、「思考」パターンを通して心の中で作り出されるものです。ある思考パターンに関心を持たなくなると、それは自然に解消されます。
問題は、ほとんどの人がマインドパターンを解消することを許さないということです。ただ、個人的なこととして、より多くの注意と関心を与え続けてしまうのです。恐怖と同一視するのをやめ、恐怖を自分の一部だとラベル付けするのをやめ、恐怖の存在を守るのをやめること。もしあなたがマインドパターンに注意を払わなければ、それはただ枯れていくだけです。
もしあなたが恐怖に文句を言ったり、心配したり、考え続けたり、恐怖からアイデンティティを作ったりするなら、恐怖は決して消えることはありません。恐怖のパターンが頭に浮かんだら、ただ注意を緩めて、オープンな意識のフィールドとしてとどまり、公園や自然の中でただただぼーっとすることで、その思考プロセスが自分のペースで消えていくのを待つだけです。